13 忘れ物

たとえ出口が広くても、入り口が狭くちゃ役に立たない。
たとえ車が1000台いても、こなせる電話が100本じゃ意味がない。
週末に電話番をしていると、たった一人でいることが歯がゆくなる。
1本の電話の間に切れていく電話がある。
一人の泥酔客の気まぐれで切れていく10本の電話がある。
受注方の運営をしているのに、受付が間に合わないんじゃお話にならない。
そういう実情をどれだけ説明しても、車が増えれば目に見える数字がとりあえずあがる人たちには、理解ができない。理解する気もあまりない。
同じ方法、同じ手順、それしか見えていないなら、いつまでたっても沈みかけた船。
まず数字ありきでなく、まずお客様ありき。数字はお客様が与えてくれたものであって、数字はただの結果。
本当に忘れているのは「お客様の利益が自分たちの利益」な意識じゃないだろうか。
以前、講演で聞いた「1200円のコーヒーが売れる仕組み」てのは、そういうことを言うんじゃないだろうか。
50円の値上げで客が逃げることを心配するより「50円なら安いよね」と言ってもらえる接客じゃないだろうか。
人の満足は、案外に小さなことの積み重ね。
自分たちの都合に振り回されて、お客様の都合をないがしろにしちゃいないだろうか。

今月半ばから、電話がすべて転送になる。
おいらたちがしようとしていることは、本当にお客様のためになることなんだろうか。
これからの変化をお客様の満足につなげるために、これからおいらがしていかなければならないことは、なんだろう。

(2008/04/03)

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